自己紹介

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※恐れ入りますが、企画者もアーティストのため至らない点が多々あるかと思います。ご意見、ご要望等ございましたら、なんなりとお申し付けください。

2011年6月2日木曜日

海を前に。

こんにちは。「アートが山をのぼること」出展作家の山口真和です。
この企画に何か縁のようなものを感じると同時に、関係できることをとてもうれしく思います。

私は今回の展覧会の舞台である房総に育ちました。
小学生の頃からの知人である影山さん(現釈迦寺住職)に協力をいただいて始まったこの企画ですが、仲良しの友達のお父さんであった影山さんやそのお手伝いをしていた母を通して、仏教という信仰のかたちと身近に生活してはいたものの、私自身は特別に信仰心が厚い訳でもなく、旅行でもなければ年末年始くらいしか「手を合わせに行く」こともないです。
1月末にスタートした企画でしたが、当初は単純に「お寺でやってみたい」という漠然とした説明のつかない好奇心しかありませんでした。

私はこの土地に10年の思い出があり、それはまだ20年ちょっとしか生きてない私にとって自分の礎となっている風景でもあります。
でもリサーチの際に作家のみんなで山や町や海を歩いてみたとき、「外から来た人」の目ができたみたいに、通い慣れた道が、何てことなく眺めていた景色が、自分の中と外 両方に同時に感じられました。

普段自分が生活の中で食べて、寝て、汗を流して、笑って、怒って、泣いて、何にも感じなくなって、休んで、また起きて、好きなことやって、嫌なことやって、くちゃくちゃやっているその場所から離れる。少し離れたところから眺める。
『山にのぼる』ってそういうことなのかな、と 山道を抜けて汗だくで、小さくなった港町を見下ろしながら思いました。

自分が一生懸命やってることの小ささ、変えられなさ 譲れなさ
足の着いている場所
地べたで這いずり回っている自分と それを山頂からながめる自分

そんなことを強く意識しながら制作していきます。


運営・展示、課題はたくさんありますが、同時にその具体的な問題から照らされるものもたくさんあります。
このタイミングで、この場所をを舞台に制作できることに心から感謝し、
制作に臨みます。

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