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※恐れ入りますが、企画者もアーティストのため至らない点が多々あるかと思います。ご意見、ご要望等ございましたら、なんなりとお申し付けください。

2011年8月24日水曜日

今回のレジデンスと展覧会を終えて/千ヶ崎慶一


今回のレジデンスと展覧会を終えて 
千ヶ崎慶一

2011年8月10日から21日まで千葉県鴨川市の清澄で展覧会「アートが山をのぼること」が開催されました。各アーティストは、7月末から徐々にレジデンススペースに集まっていきました。約10日間の制作期間の中でアーティストたちは共同生活をしながら各々の作品を完成させていきました。展示された作品は個性があり多様で素晴らしいものばかりでした。またそれだけではなく展示された場所に合った作品でした。清澄寺の大きな空間に沢山のアート作品がちりばめられました。

アーティスト達にとってこの展覧会は冒険でしたが、清澄寺側からみても冒険でした。1300年の歴史があるこの寺院でこの様な展覧会を開催するのは初めての試みだったからです。また8月20・21日には東京からの「アートが山をのぼることバスツアー」が開催され、沢山の方々が展覧会場および各地名所に足を運びました。このツアーはアーティストが独自で企画したもので他に例をみません。以上の様に様々な面からみてこの展覧会は画期的でした。このような大きく、有意義な展覧会を完成させたことはアーティスト達にとって大きな自信になるでしょう。

また、作品制作においての意識の変化がアーティスト達にあったのではないでしょうか。これは千ヶ崎自身の感想なのですが、影山聖人が開いたヨガ教室に参加し、ヨガを体験したことで一人称で感じ考える事はアーティストにとって大事な事だと実感しました。特に現代アートでは、作品を素早く大量に作る事を迫られるためか、自分の作品を第三者的に観てしまうことがあります。他人はこんな所まで観ないなとたかをくくってしまうことはアーティストにとってとても危険な事なのです。主観でものを捉える事の重要性を実感できたことは大きな収穫でした。

ここでアーティスト達の作品を簡単に紹介したいと思います。詳しくは他の記事で各作家が説明します。

◆尾家杏奈 
日蓮の伝承をモチーフにした作品と、尾家が清澄から得た印象を描いた平面作品が研修会館の信育道場に展示されました。

◆齋藤春佳
















時間や場所を考えさせる作品が東屋や野外に展示されました。

◆千ヶ崎慶一








清澄寺に奉納された左甚五郎作の鎮火牛をテーマにした映像インスタレーション作品。


◆藤野真司










情報社会での祈りの場所を問う2つの作品。日蓮の師匠である導善房の彫刻が安置されている報恩殿で展示されました。

◆平川恒太









研修会館の信育道場での自然と人間をテーマにしたインスタレーション作品。







2メートルの筆を使い、和紙に泥絵を描くというパフォーマンスを毎日行いました。


◆山口真和


普段から方向をテーマにする制作をしている山口は、旭ヶ森からみえる日の出の方向や妙見菩薩の祠を向いた作品を野外に展示しました。
※妙見菩薩:北極星を神格化したもの



◆他会場のだあな舍ではプレオープン企画として安永則代の「記憶・直感・期待」という展覧会も催されました。こちらは"what is the most important for us" という問いに針金を使った工作で答えてもらういった参加型の作品になりました。


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